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kinari no design methodとは?
〚夏の陽射しが注ぐ大人エレガント〛の つくりかた。

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    みなさんこんにちは。
    キナリデザインの多田です。

    普段の設計作業にて、いったいどんなところに気を付けながら打ち合わせを進めてkinarino施工事例が仕上がっているのか、皆様のこれからのエクステリアプランのご参考になればと、ご紹介していきますね。

    第5回は、〚夏の陽射しが注ぐ大人エレガント〛をお送りします。
    こんな気持ちの良い高台のテラスで、休日を満喫できたら素敵ですね。
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    今回のご依頼は、千葉 四街道市の高台に建つおしゃれなマイホームのエクステリアです。
    お客様は、見晴らしの素晴らしいリビングからの眺めを楽しめるテラス、高低差を上手く使ったアプローチ、機能的なゾーニングのガレージをご希望されていました。
    一番最初に配置図を見たときに感じたことは、車両乗り入れの軌跡が大事、です。
    エクステリアを、おしゃれなプランに仕上げるのはもちろんなのですが、それ以上に、空間全体を最大限有効に使った、使いやすい外構デザインが大切です。
    図面に緑色のラインで、普通乗用車の軌跡を書き込んでみました。
    後進で入ってくること、前面道路が傾斜していることを頭に入れて、しっかり検討していきます。
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    では、現地を確認に向かいましょう。
    図面ではなかなか分かりにくくても、現地を確認すれば一目瞭然、なのです。
    道路の幅は4mジャスト、セットバックがないギリギリの寸法です。
    敷地が接する道路は、緊急時の車両(救急車や消防車)が通行できるように、4m以上の幅員を確保する必要があります。前面道路が4m未満の場合は、セットバック、つまり敷地の一部を道路として計画する必要がありますので、ご注意くださいね。
    社用車を使って、後進で入れてみます。坂になっているのでアクセルを踏み込む必要がありますね。図面では高低差のイメージが難しいので、車の取り回しは必ず現地でのテストをされることをお勧めします。

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    反対側からの写真です。4m幅員の道路ですと、向かいの縁石ぎりぎりまで車がでてしまうのが分かりますね。雨の日や、夜間はさらに視界が悪くなりますので、注意しましょう。
    ムズカシイ車庫を計画するポイントは、現地でのテスト、です。
    静止画の図面で収まっていても、車は動きますので(当たり前ですが、、、)。
    スムーズな出入りができるかどうか、担当エクステリアプランナーさんとしっかりチェックしましょう。
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    こちらは初回のエクステリア平面プランです。
    少々タイトですが、車の出入りができることを確認しましたので、コンパクトに2台分のスペースをまとめてみます。敷地中央に折り返しの階段を計画して、アプローチをぎゅっと詰め込んだ感じですね。
    ここでのポイントは、外構工事費です。施工面積が増えれば外構工事費はもちろん上がるのですが、高低差のある敷地の場合は、その上がり方がすごいのです。施工面積を広げるほどに、土を削って土砂を処分しなくてはなりません。土留めブロックの面積も、土間コンクリート面積も増えていきます。高低差のある敷地の場合、計画と費用のバランスの見極めに細心の注意が必要ですね。
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    こちらは初回コンパクト案のエクステリアイメージパースです。
    すっきりとしていて、なにより車庫の使い勝手がよさそうです。自転車を駐輪するスペースも階段奥に確保できます。エクステリアのプランニングでは駐輪スペースの検討がとても大切。どこか空いているスペースに停めればいいや、と思っていると、せっかくの素敵なエントランスが自転車でふさがってしまうかも、です。プランの段階でしっかりチェックしましょう。
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    こちらは第2案です。色々なエクステリアプランを比較検討する際のおすすめは、スケッチ&コピーです。初回の案に手書きで第2案を書き込んでみます。しっかりとCADで描かれた外構図面よりもデザインの意図がしっかりと伝わるなあと思います。担当のエクステリアプランナーさんと一緒にスケッチするのも楽しいですよ。
    で、ですね、こちらはコンパクトだった階段廻りを、グッと長くしてみましょう、の案。
    車庫の奥に階段、ですと、少々アプローチらしさが弱いかな、というお客様からのご感想を受けての変更案です。
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    それから、それから、第2案エクステリアスケッチを作成したら、その場でコピーしましょう。原スケッチは消しゴムで消しちゃいます。すっきりと図面を1案目に戻したら、では、第3案のスケッチを始めましょう。
    アプローチをコンパクトに、工事費を控えての初回案、から変更していきましょう。
    アプローチをゆったり、十分な距離をとって、リビング前の高台タイルテラスとも動線をつなげた、今回の敷地形状を目いっぱい活用してのエクステリアプランが第3案です。
    ポイントは立体的なイメージです。高さ方向の寸法を階段蹴上寸法で割れば、必要な階段段数がわかります。階段1段の踏み面(およそ30㎝)×段数で、必要な平面距離が掴めます。
    さて、その距離をどうやって敷地に落とし込んでいくか、じっくり検討してみましょう。
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    お客様と1,2,3とそれぞれのプランを検討していけば、内容は次第にブラッシュアップされていきます。とても大変なのですが、検討すればするだけ、よいエクステリアプランになっていきます。
    3案目をパースに描くとこのようになります。初回のコンパクト案と対比する外構計画となりましたね。
    ポイントは、来訪者をどの部分でお迎えするか、です。
    このように敷地入り口からアプローチを始めると、敷地奥へは入りにくくなります。
    初回案のように車庫の奥にアプローチがあると、だれでも、車庫奥まで入ってきてしまいます。
    それぞれメリット・デメリットがありますので、どちらがよいか、しっかりと検討していきましょう。
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    概ね、エクステリアプランが固まってきましたら、次は設備配管との取り合いチェックです。
    外構計画と絡むのは、建物配置ももちろんですが、建物外周部に計画される雨水配管・汚水配管、給水管などの設備が非常に影響してきます。特に、今回のように高台の外構計画の場合は、階段・土留めなど、設備配管と干渉してしまうと計画自体が成り立たなくなってしまいます。
    建物が完成してからエクステリアプランを検討するのではなく、建物のプランをハウスメーカーさんと考えている時点で、エクステリアプランも同時に検討されることをお勧めします。
    必要であれば、建築の設計者さんと一緒になって、全体の外構計画をチェック、調整します。
    階段廻り、擁壁廻りを逃げるように設備のルートを調整していく必要がありますね。
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    さてさて、こちらは何でしょうか。今回ガレージ廻りの擁壁のベースをチェックです。
    設備配管が地面に潜っているように、外構工事の擁壁基礎も地面に潜ります。そして、埋め戻したら見ええなくなってしまいます。ですので、図面の段階で、ベース幅、厚み、設備ルートとの干渉をしっかりとチェックしておきましょう。ベース施工時点で配管をその中に通すためのスリーブなどを施工する必要もあります。ハウスメーカーさん、設備業者さん、エクステリアプランナーさんがしっかりと連携して、作業を進めていく必要があります。こうなってくるとなかなかムズカシイ、、、、
    担当エクステリアプランナーさんにお任せっ、となりますので、外構工事のご依頼先はしっかりと検討されることをお勧めします。
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    最初に伺ったときは雑草の生い茂る空き地でしたが、、、半年後、ようやく建物が完成しました。
    一番最初から関わらせて頂いていたので、私自身もとても嬉しく感じました。
    さあっ、いよいよ外構工事の開始となります。
    建築計画との取り合いは色々ですが、ここでのポイントは、深基礎、です。
    正面の基礎が随分と下のほうまで施工されているのが分かるかと思います。
    高低差のある敷地の場合、建物と階段が接する部分、車庫になる部分などは、建物基礎を深く作っておく必要があります。こんなところもハウスメーカーさんの計画としっかり連携していきましょう。
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    こちらはなんの写真かといいますと、造成工事での擁壁ベースとの干渉です。
    建物の工事が始まり、基礎工事中の掘削作業で見えてきました。
    土地を造成した不動産屋さんが施工した、隣地との擁壁のベースが前面道路よりも浅いことが分かりました。この状況に対応する場合、車庫の床の傾斜をしっかりと取って、道路から擁壁ベース上をめがけて土間コンクリートを計画するか、一部擁壁を撤去するかを検討することになります。
    現場で土間コンクリートの傾斜を説明させて頂き、費用対効果もご検討頂き、今回は擁壁を一部撤去することとなりました。ポイントは地中埋設物、ですね。予期せぬ事態は必ず発生すると思って、そのような場合に、どう対応してくれるのか、エクステリアプランナーさんにしっかり確認しておきましょう。
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    干渉していた奥の擁壁が撤去されているのが分かりますでしょうか。それでは、この状態から車庫の型枠ブロック基礎の施工を開始します。ポイントはベースメンバーです。ベースメンバーとは基礎の断面寸法、配筋詳細などのことです。基礎幅、厚み、使用する鉄筋系、間隔をしっかりチェックしていきましょう。
    基礎の中央あたりに塩ビ管がセットされていますね。これが先行スリーブです。
    設備配管工事は土留め工事の後となることが多いため、事前に基礎の下に配管を通せるルートを確保しておく必要があります。こちらも現地で設備業者さんとしっかりと事前打合せをしていきます。
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    ベース配筋が完了したら、このようにベースコンクリートを打設していきます。
    最後は車庫の土間コンクリート下に隠れてしまう部分ですので、この時点で打設状況をしっかり確認しておきましょう。
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    ベースコンクリート打設後には、いよいよ擁壁用型枠ブロックの施工開始です。
    今回はエスビック レコム2SP グレーを採用しました。
    ポイントはブロック厚です。型枠ブロックには15C(15㎝)、18C、20C、22Cと厚みに種類があります。建物に近いこの部分は18Cの型枠ブロックを使うこことなりました。
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    だいぶ擁壁工事が進んできましたね。
    先ほどの型枠ブロックの厚みですが、写真手前は18C、写真奥は15Cとなっています。
    厚みが上がれば強度も高くなりますが、その分スペースを必要とすることや、工事費が上がることなどデメリット?もありますので、全体を検討しながら仕様を決めていくのがよいですね。
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    こちらでは玄関ポーチ前の土間コンクリート工事が進んでいます。
    ポイントは曲線型枠組みです。アプローチサイドに植込みを計画する場合、植栽と馴染むように
    自然な曲線を取り入れたくなります。木枠を曲げたり、樹脂製の枠を使ったり、色々な方法できれいなカーブを作りだしています。きれいなカーブはエクステリアプランの大事なポイントです。ぜひ、コンクリート打設前の施工状況を確認してみて下さい。
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    じゃんっ!土間コンクリート打設完了、あとは枠を外すのを待つばかりです。
    どんな花壇に仕上がるのでしょうか。完成が楽しみですね。
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    エントランス正面の石貼りの施工です。
    石はメイク トレントストーンというイタリアの斑岩です。型枠ブロックのグレーに合わせて、派手過ぎない、落ち着いたバイオレットグレーを選びました。
    直線の続く長い階段の入り口に広がるフレアなステージです。
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    階段廻りの下地もようやく完成です。ここからはタイル貼の施工に入ります。
    使用するのはリクシル ベスパ です。石調のクオーツタイプが動きのある仕上がりとなります。
    他に、テラコッタタイプやセメントタイプもあります。
    全体のエクステリアデザインに合わせて、マッチする商品をプランナーさんと選んでみてはいかがでしょうか。
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    階段廻りにタイルが貼られて全体の形がはっきりと分かるようになりました。
    イメージパースの通りに立ち上がったフォルムに嬉しさもひとしお、です。
    ここでのエクステリアデザインのポイントはシークエンスです。聞きなれない言葉ですが、境界を示すワードです。高低差があるエクステリアの場合、水平・垂直の境界線がはっきりと表れます。少しエッジが効きすぎてしまうのです。このラインを柔らかくするためには、植栽、ですね。
    道路からの視線をカットする、室内からの景観を楽しむ、以外のもう一つの役割が、エッジをぼかす、です。ぜひご自宅のエクステリアプランに取り込んでみて下さい。
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    こちらはセンターのシンボルツリー。階段を上がる最初の踊り場から、リビング前のタイルテラスへと繋ぎますが、リビングへの視線が気になりますよね。
    目線レベルでジューンベリーを植え込んで、動線はキープ、テラスのプライベート感を残す、そんな目的で配置した落葉樹です。
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    階段を上がりきったコーナーにはアイストップの常緑樹です。
    樹種は常緑ヤマボウシです。お向かいのアパートの視線などありますので、冬でも葉の落ちない常緑樹を選びました。曲線のアプローチの端部をグリーンの存在感できりっと引き締めます。
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    さあ、最後は全体に下草を植え込んで完成となります。
    上から見下ろすと、高低差のある各部にそれぞれ性格の違う植栽スペースが散りばめられているのが分かりますね。高台ならではの、動きのある外構計画が実現できました。


    kinari no design method 〚夏の陽射しが注ぐ大人エレガント〛の つくりかた。
    いかがでしたか?これからエクステリア、外構工事を計画される皆様の、少しでもお役に立てれば嬉しいのですが。
    では、皆様にお会いできることを心待ちにしております。

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    キナリデザインは外構・ガーデン・エクステリア専門のデザイン事務所です。
    あなたのためにオンリーワンのガーデンデザインをご提案いたします。

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